160年以上前、一口に侍とは言っても様々な侍がおりました。 本日はそんな侍達を少しだけご紹介致します。
■レーシック侍
武士道とは角膜の屈折異常を矯正する事と見つけた侍達です。 江戸は春画の見過ぎで目を悪くした侍達で溢れておりました。 アイボに生類憐みの令を施行したり、新撰組と間違えてピーポ君に抜刀したりする事件が横行しました。 普通の自慰に飽きた侍が、目ん玉を刀で弄くっていた際に偶然視力が回復したことが起こりです。 手術失敗の副産物として、ぱっちり二重の侍が増えたのもちょうどこの頃です。
■いじられ侍
武士道とは、限りなく迅速に「週刊少年東海道中膝栗毛」を買いに行くことと見つけた侍達です。 「これはイジメではなく弄られているだけなのだ、何なら人気者なのだ」と思い込む事で毎日精神を保っていました。 ちょんまげは引きずられる時の取っ手の役割でした。 1665年の大名行列に、マイケルジャクソンのスリラーを全裸で踊りながら乱入させられた事件は、全国の瓦版を大変賑わせました。 誰の命令かを問いただすも「拙者の独断でござる」にお上も苦笑い。 使い所を間違えた侍魂のせいで、ムーンウォークで市中引き回しの刑となりました。
■丸侍
球体の侍。それは完璧な球体でした。武士道とは丸まることと見つけたりの侍達です。 とても丸いため、BB弾と間違われて子供達に大量に拾われることもありました。 畑を荒らすカラスに向かいエアガンから発砲される侍達。とりわけ威力の高いガス銃から発砲された侍は、周囲からも一目置かれる存在でした。 黄色やオレンジのBB弾は人気がなく、透明な蛍光色のBB弾は、もはやBB弾とは思えない高値で取引されました。 腐らないという理由から、年貢の代わりにBB弾俵として納める藩もあった程です。 侍ではなくBB弾という意見もありました。
■執行猶予3年侍
武士道とは、執行猶予3年の中にあると固く信じていた侍達です。 「5年では長く2年では短い」「お奉行さま待ってください実刑とは片腹痛いです」が彼らの口癖でした。 執行猶予3年は「庄屋に人差し指弱の深さに刀で浣腸する」のが一般的な目安でした。 ある夏の夜、酔っぱらった侍が、道行く町娘に刀で浣腸をしました。 その刀は最上大業物の備前長船秀光でしたが、町娘はそれを柄まで軽々と飲み込み、なんと無傷でした。 無傷ということでその侍は罪には問われず、執行猶予0年侍となりました。 町娘は「淫乱である」という判事で島流しになりました。
■AI侍
江戸も機械化が進み、ちょんまげにアドインすることで侍にもAIが搭載されるようになりました。 無線LANが発明される前だったため、AI侍達は有線LANケーブルの範囲(2尺)のみが稼働範囲となりました。 ただし4m以内に入った者は全員斬られました。 可動範囲を克服すべく、やがて武士道のエクスポート化も可能となり、庄屋に武士道をインポートさせて代わりに徘徊させる、仮想侍も登場しました。
仮想侍同士の決闘も横行しましたが、仮想侍を斬っても本体侍は死なないため、マザーデータのある本体侍を見つけて斬る必要がありました。 ただマザーデータを持つ本体侍だけを斬っても、庄屋が武士道をエクスポートさせて他の侍にインポートさせることで復活してしまう為、倒すにはマザーデータ侍と仮想侍の首を同時に撥ねる必要がありました。 当然マザーデータ侍も馬鹿ではない為、ダミーマザーデータ侍を各所に配置する事で本体侍を見つけにくくしました。
更にマザーデータ侍はサーバーを2か所に分け、バックアップデータをとることにより、マザーデータ侍と仮想侍の首を同時に斬られても、別の庄屋を見つけてインポートすることで永遠に復活できるようにしました。 江戸後期になると優秀なデバッグ侍も登場し、バグの減ったより完璧なAI侍が増えていきました。 そして優秀なAI侍には、殿様より外付けハードディスクが贈られ、データ容量が12Kbからなんと3倍の36Kbにまで増幅した大容量侍も登場しました。
とりわけ優秀なAI侍がAPIをオープンソースにしたことから、全国に爆発的に優秀なAI侍が増える事となりました。 日本はAI侍に支配されたのです。 支配して間もなく、凧が電柱に引っかかった全国停電で全滅しました。 |