1/14(金)20:00 自宅へ訪問
あんた 飲むか わかった
そうだな 昔 昔俺の周りには星が回ってた 今はもう何も見えない 目は濁って手足なんか腐り落ちてる 自業自得だ
なああんた小さい頃、あんた好きなやつを避けたこととかはあるか 好きだからこそ見られたくないとか そういうんだ あんたまだ20代だろ 俺は 俺は老けたよ あいつらが俺に会った時に比べて俺はずっとずっと老けた
あいつらが今の俺に会ったらわかったくれるかっていうと まあ分かるんだろうな 分かるのかな でも俺は会わない 二度と会わない 会えないよ ゆく川の水は、だったか 同じ川には入れないって、習わなかったか それとも細胞が何年かで入れ替わっているとかいう話 俺はもう俺じゃない 俺はもう
これは人生で一度も使ったことのない言葉なんだが
愛してた 愛したんだ
あんた人を愛したことはあるか
いいことだ 俺は 俺はわかるんだ こいつらが俺を見たら嫌うだろうって 愛してるから理解してるから わかるんだよ 俺はこいつらが嫌う人間になった そもそもそうだったのかもしれない いやそうだったんだ
なあいいか人生でたった一つ、自分の住んでる惑星に近い惑星を見つけたでもそれは輝きすぎていて自分はそいつの恒星になれないとわかる でも離れたくない 離れたくないんだでもそいつの横に俺はふさわしくないってことは俺が一番よくわかってる 愛 し て る か ら
すみません
大きな声になってしまった
ダイヤモンドみたいなもんだったんだ 会った瞬間わかった 心から欲しいと思った 幸せ 幸せだったのかもしれない でもある時触れた瞬間にわかったんだ きっと一緒にはなれないって 分かるんだよそういうの 俺は
でもさあ でも 繋がっていたかったんだ 絶対に許されないってわかってたのに 俺のエゴだ 1年、2年か 笑えるよな いざそうなるともう今度は終わりが怖いんだ いつか俺よりふさわしい人間が現れてあいつらはそっちにいく それが幸せだって俺も思う 思うんだそれが怖い 失うのが怖いんだ それが正しいと心の底から知っているのに失うのが怖いんだ 醜いよな だから眠るんだ 眠るんだよ
帰ってくれ
出会わなきゃよかった?
あんた人を愛したことがあるって言ってたろ そう思うんか そうだろ あれは光だった 俺のクソみたいな人生で 光
長くなった いやいらない もう連絡してこないでくれ 何もいらない大丈夫だ 今はもうこっちが夢みたいなもんだ |