主戦場対抗大喜利フェス2021
お題
お題

僕の彼女たぶんロボットだな…。なぜそう思った?


(出題:ハヤシライス師匠さん)
「かっちょいい…」


初めての夜。
ブラジャーが外され、彼女の裸があらわになった瞬間、僕は思わぬ言葉を口走っていた。


「え、あ、いや、ごめん、きれいだよ」


すぐさま取り繕った。
そりゃそうだ、女の子の裸に対してかける言葉じゃない。
しかし、なおも彼女の「かっちょいい」としか形容できない裸は、僕の視界を捕らえて放さなかった。


と、動揺している僕を優しくエスコートするように、微笑みながら彼女は言った。


「さわって…いいんだよ?」


そう言うと、彼女は両の乳房をパカパカと開閉させた。
開くときは緑、閉じる時は赤い光を放つ乳首が、薄暗いホテルのベッドの上で流線形の軌道を描いていた。
か、かっちょいい。
かっちょよすぎる。
気がつくと僕の手は彼女の乳房には向かわず、拳を作って天空に突き上げられていた。
何度も何度も力強く。
力の限りに突き上げた。
この感情のやり場は、性交や射精では決してなかった。
目の前にあるかっちょよさを全力で肯定する手段は、これでしかあり得なかった。
気がつくと泣いていた。
声をあげて泣いていた。
馬鹿みたいに嗚咽しながら拳を突き上げた。
涙がボタボタと落ちてシーツを濡らした。
そうか。
僕はこの瞬間のために生まれて来たんだ。
彼女の胸のパカパカと、その奥に広がる無限のような空洞に思いを馳せながら僕は言った。


「僕を……食べてください……」


キョトンとする彼女の真っ黒な瞳には、涙でぐしゃぐしゃのかっちょ悪い男が映っていた。
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この作品への投票者(投票順)
名前
4点 はるばく
3点 横書きペン
2点 高浜
2点 pokopoko
4点 白い霧と鉄塔
4点 ラパス
2点 けいれん
4点 タルタルソース
4点 ぺるとも
2点 退屈な夕食
2点 神聖な大木
3点 モモス
3点 ハシリドコロ
2点 暴力装置
3点 宇宙の鳥
3点 メメント茂里町
2点 ごみしゅ
2点 アオリーカ
2点 おわらい
4点 新人QP
2点 とけつだいこん
3点 とりふぐ
3点 WORRY
2点 気さくなウサギ
3点 はだし
2点 六角電波
2点 かすとろ
2点 バジルごはん
3点 西瓜
3点 mann
2点 ぴよはる
4点 ギャラ☆
2点 臭い紅茶
4点 たんじぇんと
2点 空飛ぶタイヤ
2点 みゃ
2点 永遠にフォーエバー
3点 希結
2点 たたかう
3点 わたお
2点 どぶ
4点 東堂
2点 ファノブ座
2点 代打三ツ間
3点 夜に駆ける
2点 エアロ
3点 ナスイト
4点 ハゲちんこ
2点 令和男児
2点 鬘文珍
4点 ポミお
2点 農園
2点 ぴゅあ
3点 マイ華*:
3点 ゆめみ
2点 564
3点 紙ビル
2点 生き七味

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