辻喜利 - 弐 -
お題
里見へ
この手紙をもって、僕の医師としての最後の仕事とする。
まず、僕の病態を解明するために、大河内教授に病理解剖をお願いしたい。

以下に、癌治療についての愚見を述べる。
癌の根治を考える際、第一選択はあくまで手術であるという考えは今も変わらない。
しかしながら、現実には僕自身の場合がそうであるように
発見した時点で転移や播種をきたした進行症例がしばしば見受けられる。
その場合には、抗癌剤を含む全身治療が必要となるが
残念ながら、未だ満足のいく成果には至っていない。
これからの癌治療の飛躍は、手術以外の治療法の発展にかかっている。
僕は、君がその一翼を担える数少ない医師であると信じている。
能力を持った者には、それを正しく行使する責務がある。
君には癌治療の発展に挑んでもらいたい。
遠くない未来に、癌による死が、この世からなくなることを信じている。
ひいては、僕の屍を病理解剖の後、君の研究材料の一石として役立てて欲しい。
屍は生ける師なり。
なお、○○○。心より恥じる。

(モーリタニアのタコさんより出題)
なお、金玉治療についての愚見も述べる。金玉は男性器であり、大切な存在である、しかしながら世間では金玉と言うとお下劣、下ネタ、気持ち悪い、などの否定的なイメージを持たれている。そのイメージがこの世の全てである、よって金玉は治療しなければいけないのである、どのように治療するかというと、花を添えることであろう、花を添えればどのような汚い金玉も美しく見える、花も剥き出しの性器であるが花は美しいのである、枯れたらまた新しい花を添える必要がある、気分によって変えてもいい、高揚した気分で過ごしたい日は鮮やかな色の花を添えて、落ち着いた気分で過ごしたい日は淑やかな色の花を添えればいい、これが金玉の治療である。君に頼みがある、僕の屍を病理解剖の後、僕の金玉を治療して欲しい、毎朝違う花を添えて欲しい、僕は死ぬまで金玉を治療せずに生きてしまった。心より恥じる。
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